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学会発表・研究論文

第5回 アクアポリン国際会議

アクアポリン(Aquaporin)とは、ピーター・アグリ博士によって1992年に発見されたタンパク質の一種で、“体内の水を運ぶ”という働きを持っています。アグリ博士はこの発見により2003年にノーベル化学賞を受賞。この受賞は、アクアポリンがいかに生命にとって重要な働きを持っているものなのか、その事実を表したものと言えるでしょう。

とは言え、アクアポリンにはまだわからないことも多く、世界中の学者が今なお研究を続けています。アクアポリン国際会議では、世界の学者が集まって最新の研究事例発表を行い、活発な議論を交わしました。

 

第5回 アクアポリン国際会議

●開催日:2007年7月13〜16日
●開催地:なら100年会館 中ホール
●公式サイト(英語)http://www.congre.co.jp/aqp2007/

7月13日 ・オープニングセッション
・セッション1「アクアポリンの新機能」
・セッション2「アクアポリンの構造」
・招待講演
7月14日

・セッション3「植物のアクアポリン1」
・セッション4「植物のアクアポリン2」
・セッション5「アクアポリンの規則1」

・セッション6「アクアポリンの規則2」
7月15日

・セッション7「アクアポリン比較」
・セッション8「アクアポリンと病気」

・セッション9「脳の中のアクアポリン」
7月16日

・セッション10「アクアポリン2の輸送」
・セッション11「アクアポリンの未来」

・市民公開フォーラム

アクアポリン発見者のピーター・アグリ博士の他、東京医科歯科大学教授の佐々木成氏など、多数の学者が出席しました。

国際会議参加メンバー

■アクアポリン発見者(ロデリック・マキノン博士との共同研究)
2003年ノーベル化学賞受賞 ピーター・アグリ博士

■第5回アクアポリン国際会議組織委員会委員長
東京医科歯科大学教授 佐々木成氏

■植物のアクアポリンを研究
秋田県立大学 生物資源学部教授 北川良親氏

他多数

アクアポリンと生命の関わりとは…

【アクアポリン模式図】

人間をはじめ、多くの動植物は体内に水を巡らせて生命を維持しています。その時に重要なはたらきを担うのが、アクアポリン。アクアポリンには水分子がちょうど通る大きさの穴が空いており、他の物質は通さず水のみを選択的に通過させます。このはたらきにより、水だけを効率よく運びます。

アクアポリンは動物だけでなく、細菌や植物にまで存在しています。ほ乳類に存在するアクアポリンは現在13種類発見されており、植物では30種類を超えるアクアポリンが見つかっています。 人体のアクアポリンは全身の様々な部位に存在して水輸送に役立っていますが、これは裏を返せばアクアポリンがうまく働かないと、水を巡らせることができず、生命に悪影響が出るということ。実際に、アクアポリンの先天的な異常が腎臓の疾病につながるという報告もあります(→アクアポリンと腎臓病

アクアポリン存在部位およびアクアポリンの異常が引き起こす病気

  存在部分 病気
AQP0 眼の水晶体 白内障
AQP1 腎臓、赤血球、眼、脳、毛細管内皮 軽度腎性尿崩症
AQP2 腎集合管 腎性尿崩症
AQP3 腎臓、気管支、皮膚、大腸  
AQP4 脳、腎臓、眼、肺、消化管、骨格筋  
AQP5 唾液腺、涙腺、汗腺、気管支、肺 シェーグレン症候群
AQP6 腎臓  
AQP7 精巣、脂肪細胞、腎臓、心臓 グリセロール代謝障害
AQP8 精巣、肝臓、膵臓  
AQP9 肝臓、白血球  
AQP10 小腸  
AQP11 腎臓、精巣、肝臓  
AQP12 膵臓  

新たな研究結果から、アクアポリンが水輸送以外に細胞の接着などのはたらきをすることもわかってきました。未知の部分が多いアクアポリン、今後のさらなる研究成果が期待されます。

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